講義題目 (Course Title) |
文献を用いた言語研究の方法:中央アジア出土文献を資料にして |
担当教員
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吉田 豊 |
単位数
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2 |
授業の目標・概要 (Course Objectives/Overview) |
言語の歴史を研究するためには,過去の文献を利用は必須である.本講義では,文献に残された死語の研究について解説し,研究を行う方法や研究の実際,さらには逢着する研究上の困難な問題について講義する.その際,講師の日常の研究対象である中央アジア出土文献,とりわけイラン系の言語の文献を例にする. |
授業のキーワード (Keywords) |
歴史言語学、中央アジア、文献研究、イラン語、ソグド語
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授業計画 (Schedule) |
最初に中央アジアで出土する一つの文献を例に取り,研究の具体的なプロセスや用語の紹介を行う.また文献を用いた言語研究の言語学の中の位置づけについても見てみる.次に以下のようなテーマに従って研究の方法や実際について解説する.
1) 音韻の解明:漢字音を使った研究.中央アジアは漢語とイラン系の言語が接触した地域であり,漢字によってイラン系の言語を表記した資料や,イラン系の文字によって漢字音を表記した資料が出土している.それらを使って,当時のイラン系の言語や漢語の発音を推定する方法と実際.
2) 言語接触による言語変化について.シルクロードは民族や言語の坩堝であり,日常的に言語接触が行われた.その結果,言語は変化することになった.変化は単なる語彙の借用から文法構造の変容にいたるまで様々であった.イラン系の言語とインド系の言語およびチュルク系の言語の接触の実態を文献から探る.
3) 原典の解明と言語研究.翻訳文献では原典が比定できれば,内容の理解が飛躍的に向上し,言語の解明に大いに資することになる.仏教文献はその最も代表的な例である.
4) 文献の解読と歴史研究およびその他の問題.碑文や世俗文書の解読は直接的に政治史や文化史の解明に貢献する.これは必ずしも言語の研究ではないが,文献研究の醍醐味でもあり重要な存在意義でもある.実例をみながらその点を解説する.他にも,破損の著しい資料の取り扱いや,偽物とのつきあい方,コディコロジーについての知識など独特の問題があり,時間の許す範囲で解説する. |
授業の方法 (Teaching Methods) |
最初に取り扱う資料である出土文献や碑文の写真を見て,文字表に従って文字を読み取る作業の一端を実体験してもらう.その後,当該の文献に関する研究史や研究上の問題などを講義形式で解説する.疑問点があれば随時質問を受付け講義内容の理解を深めてもらう.授業で用いる資料類はプリントとして配布する. |
成績評価方法 (Method of Evaluation) |
レポートによって評価する. |
教科書 (Required Textbook) |
なし |
参考書 (Reference Books) |
G. Windfuhr (ed.), The Iranian languages, London and New York, 2009.
R. E. Emerick and M. Macuch (eds.), The literature of pre-Islamic Iran, London and New York, 2009.
R. Schmitt (ed.), Compendium Linguarum Iranicarum, Wiesbaden, 1989.
『三省堂 言語学大事典』東京 vols. 1-5;別巻, 1988-2001. |
履修上の注意 (Notes on Taking the Course) |
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